バイナリーオプションは2者択一というルールの非常に簡単な投資商品です。
しかし、勝率を維持して安定的に勝とうとするのであれば、ほかの投資と同様に精緻な分析は欠かすことができません。
テクニカル指標を使用したり、ライントレードを行ったりして、相場の流れをいかに読み取るのかを工夫することが必要になります。
今回は、バイナリーオプションで有効になる分析方法を考えてもらおうと思います。
バイナリーオプションの分析とは?
まず初めにバイナリーオプションの分析とは一体どんなものなのか紹介します。
バイナリーオプションの分析には様々なものがありますが、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析に大きく分けることができます。
テクニカル分析
テクニカル分析とは、過去の値動きから未来の値動きを予測する分析のことです。
過去の値動きはチャートで表され、為替レートがどのように推移したのか一目でチェックすることができるようになっています。
過去の値動きの中で、テクニカル的に重要な節目というのがあります。
トレーダーの売買が集中しやすく売り買いが交錯しやすいポイントで、節目を抜けるとトレンドの方向がわかりやすくなるため、いかに節目を探すのかが重要になります。
節目は過去の値動きからある程度探し出すことができます。
有名な移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスは、多くのトレーダーが意識するポイントなので、節目となりやすいでしょう。
また、節目の検討は
- レンジの上限や下限
- トレンドの押し目や戻り目
- フィボナッチリトレースメントの38.2パーセントライン
など、テクニカル分析によってある程度検討を付けることができます。
また、テクニカル分析を行うとき忘れないでほしいことは、チャートは大衆心理を反映しているということです。
チャートに線を引いたりインジケーターを表示させたりすることは、多くのトレーダーが意識するポイントを明確にし、大衆心理を読み取る意味を持つのです。
ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析と並んで重要なのがファンダメンタルズ分析です。
ファンダメンタルズ分析は実体経済を分析することになり、為替レートの場合は以下の点に注目します。
- 各国の長期金利や政策金利
- 経済政策
- 経済指標の結果
- 世界経済の行方
など、相場に与える様々なものが分析対象となります。
また、戦争や災害など、地政学的なリスクも為替レートに影響を与える要因の一つです。
地政学的なリスクが高まれば、安全資産である日本円が買われることはよく知られています。
安全資産の日本円に加え、米ドルも買われたことで話題となりました。
実体経済の状況は、2通りのパターンで為替レートに影響を及ぼします。
それは「需要取引」と「投機目的による取引」です。
- 実需取引のうちほとんどは企業が経済活動を行う際に、外貨を交換することから発生するものです。
- ヘッジファンドや企業などが為替レートの変動から、売買差益を得ることを目的として行われます。
投機目的の取引であっても、ファンダメンタルズ的な変化があれば「ほかの投資家が行う取引に変化が生じる」ことを予測します。
その結果、ファンダメンタルズ的な変化は大衆心理を動かし、為替レートを大きく動かす要因となります。
勝率を55%以上あげたいならこのテクニカル分析を使え
バイナリーオプションのペイアウト率は2倍未満に設定されています。
2倍未満ということは、勝率50%でトレードを行っていると、資金が減っていくことを意味します。
つまり、バイナリーオプションで利益を出すためには、最低でも勝率55%を達成する必要があるということです。
移動平均線
移動平均線は数多くあるテクニカル指標の中で、最も知名度の高いものと言えるでしょう。
もちろん多くのトレーダーが使用し、ほとんどのトレーダーが意識するテクニカル指標です。
テクニカル指標には、
- トレンドの流れを読み取るトレンド系
- 買われ過ぎと売られ過ぎを表すオシレーター系
上記の2つがありますが、移動平均線はトレンド系に当たります。
トレンド系の指標は、その名の通りトレンドが発生しているときに有効になります。
移動平均線で分かることは、以下の点です。
- トレンドの方向や強弱といったトレンドの性質
- トレンドの転換ポイントやトレンドの最中の押し目や戻り目といったエントリーポイント
ただし、移動平均線はトレンド相場でしか効果を発揮しません。
レンジ相場であれば、次に紹介するボリンジャーバンドを使って逆張りでトレードすることをおすすめします。
パーフェクトオーダー
移動平均線を使用するときは、短期・中期・長期すべて表示させることが一般的です。
多くの場合、短期・中期・長期の移動平均線が同じ方向に傾くことはありません。
しかし、強いトレンドが発生しているときは、短期・中期・長期すべての移動平均線が同じ方向を向くことがあります。
為替レートの予測は、トレンドフォローがもっとも確実と言われています。
特に強いトレンドが発生しているときは、エントリーが甘くても利益が出せるので、初心者でも勝ちやすい状況となります。
一目均衡表
一目均衡表は日本発祥のトレンド系テクニカル指標です。
5本のラインと雲が特徴的で、多くのトレーダーが使用しています。
一目均衡表で重視されているのが時間軸です。
いつ相場が変化し、いつ目標値が達成されるのかということが、複数のラインと雲で読み取ることが可能です。
一目均衡表を使えば、トレンドの転換点、トレンド最中の押し目や戻り目が明確になり、エントリーのタイミングを掴みやすくなります。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは統計学を元に作られたテクニカル指標です。
移動平均線の上下に±1σ、±2σのラインが引かれ、それぞれレートが何パーセントの確率でそれぞれのラインの内側に収まるのかということが分かります。
バイナリーオプションの場合、どれだけレートが動いたかということは損益には関係なく、少しの値動きでも大きな利益を生み出すことが可能です。
レンジ相場の局面が多いことを考えれば、逆張りの方がチャンスが多いことは言うまでもありません。
ボリンジャーバンドを使用する場合、為替レートが±2σのラインにタッチしたところを逆張りのエントリーポイントとします。
その根拠は-2σから+2σにレートが収まる確率は統計学的に95.4%だからです。
サポートラインやレジスタンスライン
テクニカル的な節目は、将来のサポートラインやレジスタンスラインとして機能します。
そして、サポートラインやレジスタンスラインは将来のエントリーポイントとなります。
水平線を引く場所は、レンジ相場の上限や下限、ブレイクアウトしたポイント、さらにはテクニカル指標の重要ポイントなどが該当します。
実際にエントリーを行うタイミングは、サポートラインやレジスタンスラインを突破したときや反発した時です。
サポートラインやレジスタンスラインでは売り買いの攻防が行われるため、ラインを抜けると抜けた方向にトレンドが発生しやすい傾向があります。
ただし、思惑通りにいかないこともあります。
いわゆるダマシに遭わないためにはラインをブレイクするのかしないのか、買い方と売り方の攻防をしっかりと見極めることが大切です。
バイナリーオプションの分析の勉強法
次にバイナリーオプションの分析についての勉強方法を紹介していきます。
勉強方法は人によって様々ですが、安定的に勝てているトレーダーの多くが通る王道とも言えるのものをいくつか取り上げようと思います。
過去のエントリーポイントをチェックする
勝てるトレーダーになるためには、過去の自分のトレードを振り返ることは必要不可欠です。
いくら優秀なトレーダーであっても勝てなかった時期があり、その度に自分のトレードを振り返りながらトレードを洗練させてきた経験があるはずです。
勝てるようになるためには、過去のチャートを見ながら自分がどのようなポイントでエントリーしたのかをしっかりチェックする必要があります。
そうすれば、自分のトレードの癖を見つけることができるでしょう。
勝率55%を達成するまでは徹底的にデモで練習する
前述したように、バイナリーオプションでは、勝率55%を達成しなければ安定的に利益を出すことは難しいでしょう。
しかし、初心者のうちから勝率55%を達成することは至難のわざです。
上達していないうちに下手に資金を投入してしまうと、貴重な投資資金が減少してしまいます。
デモ取引を使用し、ある程度しっかりしたチャート分析を行えるようになってからリアル取引を行うことをおすすめします。
いろんなインジケーターを表示してみる
バイナリーオプションでは、メジャーなものであれば色々なインジケーターを表示させることができます。
移動平均線などいろいろなものを使用し、自分に合ったインジケーターを見つけましょう。
また、「トレンド相場には移動平均線が合う」など、相場によって相性の良いインジケーターをチェックすることも大切です。
一般的にはトレンド相場にはトレンド系のテクニカル指標が、レンジ相場にはオシレーター系のテクニカル指標が相性が良いと言われています。
インジケーターのチェックと同時に、インジケーターに合う手法を確立させることが大切です。
バイナリーオプションではエントリーのタイミングが命なので、「このシグナルが発生したらエントリーする」といったように、エントリーのタイミングを明確にしておくことが大切です。
まとめ
バイナリーオプションで安定的に勝てるようになるためには、自分なりの分析手法を確立させることが絶対条件です。
自信のないうちはデモ取引や少額取引で分析の練習を行いながら、少しずつ勝率をアップさせていきましょう。